危険なものとしては、次のとおり(まだあるが)
やり方 | 実行キャラ | 被害キャラ | 危険である理由 |
---|---|---|---|
相手の投げ間合いの外から当て投げ | 本田・ザンギ・ダルシムなど | バルログ・サガットなど | 投げ返し不可能 |
足払い重ね投げ | 全キャラ | 全キャラ | 重ね時の投げ返しをミスると痛い連続技が入る |
サイコを重ねて投げ | ダッシュのべガ | 全キャラ | 裏降りなら100%? 投げ返し連打すると通常技が出てしまう |
小足払い連打重ね投げ | 初代リュウ・ケン・ガイル | 全キャラ | 投げ返しをミスって小足くらうとピヨる |
立ち中P重ね投げ | 初代春麗 | 特にダルシム | 妙に投げ返せない |
ヨガフレイム重ね投げ | ダルシム | 投げ間合い狭いキャラ | 投げ返し不可能 |
1Pのみ入力 | 2Pのみ入力(a) | 2Pのみ入力(b) | 1P2P同時入力(a) | 1P2P同時入力(b) | 備考 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
初代基板 ダッシュ基板 ターボ基板 | ヒット | 50-0-50 | 0-100-0 | 0-100-0 | 0-100-0 | 0-100-0 | |
ガード | 50-0-50 | 0-0-100 | 0-100-0 | 50-0-50 | 0-100-0 | ||
スーパー基板 エックス基板 ハイパー(下記以外) | ヒット | 50-0-50 | 0-100-0 | 0-100-0 | 0-100-0 | 0-100-0 | |
ガード | 50-0-50 | 0-50-50 | 0-100-0 | 25-50-25 | 0-100-0 | ||
ハイパー (1P:N系、2P:X系) | ヒット | 50-0-50 | 0-100-0 | 0-100-0 | 0-100-0 | 0-100-0 | 未実験 |
ガード | 40-0-60 | 0-60-40 | 0-100-0 | 20-50-30 | 0-100-0 | 一部未実験、数字未確定 |
重要
よくターボまでは完璧な当て投げは投げ返し不可能で死ぬまでループと言われるが、これは正しくない。ゲーメスト増刊(ダッシュ、P95)での記載が誤解されているものと思われる。
上の表の「初代・ダッシュ・ターボ」「ガード」「1P2P同時入力(a)」の項の赤文字のとおりで、投げにいく側の投げ成立確率が50%、投げ返し確率0%、投げにいく側の通常技が出る確率が50%である。
つまり、投げ返しは不可能だが、当て投げが出ない場合があるというのが正確である。確率5割のくじ引きを、投げにいく側が先に引いているだけで、実質五分。
なお、ハイパーでは、基本的にエックスと同じだが、投げにいく側がN系で投げ返す側がX系のときだけ、少し確率が変わるようだ。
当て投げについては、今までいろいろ歴史があったが、現在ではどの大会も「何でもあり」で、もちろん当て投げもアリ。そこまで近づかせてしまったのがいけない、ということである。
ほとんどの対戦カードにおいて、有利側は当て投げせず、不利側は当て投げするということになりやすい。というのは、有利側にとって当て投げをしかけることは投げるか投げられるかの五分五分の勝負になってしまうことなので、わざわざ自分に都合のよくない戦法を採る必要がないからである。逆に、不利側は五分五分の勝負なら望むところなので、なんとかそこまで近づこうとする、ということである。
当て投げの扱いについては、人それぞれあるようなので、紹介しておこう。
・無制限OK
・一応は使わないという前提で、相手が使ってきた場合にのみ自分も使う
・スクリューなどの必殺投げはOK
簡単に当て投げの返し方を記しておく。リバーサルで返すなら基本的に返すタイミングは2種類あって、ガードさせにくるときに返すか、投げにくるときに返す。ただし、飛び道具重ね投げにリバーサルローリング出してもムダだし、跳び込みをガードしたらサマーは出ないので、キャラや状況によってどちらか片方しかできないことはある。また、リバーサルでいい技がなくて脱出できないキャラもある(特にダッシュやターボのとき)が、これらのキャラは祈りを込めて(相手の失敗含む)投げ返すしかない。投げ返すときは目押しでやったほうがいい(特に投げ間合いの狭いキャラ)。
固め
固めとは、一定のパターンを繰り返すことにより、相手を身動きできなくしてしまう戦法のことで、用語としてはヴァンパイア系でよく使われる。よく問題とされるのはリュウ・ケン・サガットのトリカゴとダッシュのべガのダブルニーラッシュ。
トリカゴは、相手を画面端に追い込んで飛び道具を撃ち、飛び越えてきたら昇龍などで落とすもの。完全な固めではないが、知らないと(知ってても)なかなか抜け出せない。うまい人のトリカゴはめちゃくちゃつらい。詳細はキャラ攻略に譲るが、リュウ・ケン対本田(Xまで全て)、サガット対バイソン(ダッシュ)がきびしい。本田は弱波動拳を垂直ジャンプで越えないといけないし、サガットは下タイガー一発撃ったら画面中央でもトリカゴにできる。
ダッシュのベガのダブルニーのラッシュは、ダブルニーしゃがみ中P立ち蹴りダブルニー…と続けると特定のキャラにおいてはベガがミスしない限りは全く返せなくなり、ダブルニーを一回ガードした瞬間に勝負が決まる、ということになる。もちろんダブルニーくらったらピヨって昇天。ベガ側の目押しの失敗のない限りは、ダルシム・バイソン・バルログ・ベガは抜けようがなく、春麗も抜けにくい。チャンスは、立ち蹴りの後のダブルニーがわずかに遅れたときに、それぞれ小スラ・立ちアッパー・小爪・立ち蹴り・ビンタを当てるしかない(小スラは相打ち)。しかし、失敗するとしゃがみ中P立ち中Kをくらってピヨるので、あまりにリスクが大きすぎる。
固めについては、トリカゴとダブルニーラッシュとは別物だろう。トリカゴは抜けようがあるが、ダブルニーは止まらない。トリカゴは何とかして抜けるべし。ダブルニーはやめたほうがいいだろう。面白くないし。
ちょっと脱線。トリカゴは嫌だという人は多いが、そういう人は大体自分でトリカゴやるのが下手。一見しただけだと撃ちまくってるだけみたいだが、けっこうトリカゴって芸のいるもの。弱中強の撃ち分けが難しく、撃つ方としても一発一発に相手の動きの先読みが必要。自分でトリカゴやってみたほうが、抜けるのも楽になる。お試しあれ。
「待ち」
待ちとは、自分から攻撃をしかけることなく、相手の出方に対する返し技のみで楽に勝ててしまう組み合わせの場合に問題となる。具体例としては、伝統的な「待ちガイル」に始まり、ザンギに対する待ちブランカや、逃げベガなどがあげられる。この問題は複雑である。どの程度が待ちにあたるのか、という基準も不明確であるし(待ちと見せかけて奇襲したりすることもあるため)、戦略であるといわれれば確かにそうであるからである。
個人的としては、待ちは嫌いであった。ガイル対ブランカのガイルなどで、待たざるを得ない場合ならまだよい。待つ必要のない対戦において待つのは感心しない。特にターボでのリュウ・ケンは、空中竜巻が加わった影響で、待つ人間が多いような気がする。屈伸して波動拳をうつフェイントを行なっているふりをして、実は絶対に波動拳をうたず、相手が焦れて跳んできたところを昇龍で落とすことを基本とし、近づいてきたら大足払いか引きつけ気味に波動拳、波動拳連打を垂直ジャンプでかわされたら、バックジャンプして距離をとってまた波動拳。ここまでやられると、当て投げされたほうがまだましな観がある。当て投げにくるならそれは攻めていることだからである。
再び余談ではあるが、待ちリュウ・ケンをされたら完全待ちヨガ(ヨガファイアーすら撃たない)で殺すか、バイソンでいきなりつかみを3連続くらいやるか(固まっているとよくかかってくれる)、完全待ちバルログ(爪も出さない)をするかしている。
ちなみに、地方大会のルールの中には、観客からのブーイングがひどい場合には再試合を行なう、というものもあったらしいが、大会と関係のない野試合では通用しないことは言うまでもないし、徒党を組んだ者勝ちになりやすいことは想像に難くない。
待ちについても、最近考え方が変わった。やっぱり何でもあり。待ちをくずすのって結構楽しいと思う。ガンガンに攻めつづけて押し切ったり、逆に待ち返したりして、戦い方のバリエーションが広がる。その辺を使い分けて、単純にならないように戦えば面白いのになぁ、と思う。結局は、単純作業をされたくない、ということなのだろう。冷静に考えれば、うまい待ちの人っているし(異常な反応力の人とか)。もちろん、やな待ちってのもあるけど。
有利キャラ
ザンギ対ガイル・ブランカ・サガット(特にダッシュで激しい)のように、相性の非常に片寄っている対戦があるが、これを利用してザンギと見るとガイルで入って中足連打したりするという、有利キャラでしかやらないという卑怯な人間がいる。しかも単純かつ強力な戦法のみをとられると面白くない。たしかにどのキャラでやろうとも自由だろうが、やるほうは勝って当然の対戦で勝って面白いのだろうか。ある程度の自信を持っている人間はこういうことは普通しないので、対戦慣れしていないか下手な人間のやることは大概破壊できるため、そう大きな問題になることは少ないが、それで完封されたりすると痛い。下手相手の戦いも慣れておく必要があるかもしれない。でも、うまいのに有利キャラにしか入らない人もいるんだよなぁ。
星星連続攻撃
最後に、長時間連続攻撃である。現在のところ発見されているのは、リュウ・ケン・バイソン・バルログ(ターボまで)ベガ(ダッシュ)・ガイル(Xまで全て)といったところで、これらは連続技があまりに長く続くので星から星へもっていかれることが問題となりうるのである。つまり、一回ピヨったらそのまま絶命するまで全く何もできない、という状況が出来上がってしまうことになる。やられる方にとっては少し納得が行かない部分もあるだろう。しかし、これらの連続技は決めるのが難しいので(実はターボまでのって、今ではそんなに難しくない)失敗もあり得るし、その難しい技を決めたのであるからそれは攻める側の腕がよいという意味であるし、ピヨるほど攻撃をくらう方も悪いということから、問題は生じていない。これらの技以外にも、ケンの93秒パターン(ターボまで、ダルシムがスタート時に火を吹くと、跳ばれて3段でピヨって3段で絶命)のように、何もできない状態は各種あり得るので、いちいちとりあげているときりがない。こういった技が入ったときには素直に決めた人間を褒めるのが普通である。
なお、スーパーからは星星はまずない(一応あるけどメチャムズ)ので、問題ないだろう。特にガイルのはかなり美しい。
はめ技まとめ
広い意味で考えて、「はめ」とはいったい何なんだろうか。一定の形に「はまる」、という状況のことを指している、と自分では捉えている。つまり、ある程度単純な戦法をとることにより、相手を倒せることが確実となると、その戦法が「はめ」である、ということである。
対戦が流行しはじめて最初のはめはリュウ・ケンの小足払いからの投げであろう。相手の起き上がりに小足払いを連打しておき、小足払いが当たったらそのまま続けてピヨらせてしまい、ガードされたら投げる、というものであった。特に、画面端で行われるとどうしようもなく、ピヨったらまたピヨるまで小足払い連打で死ぬまで続く。その状態が「はまっている」ということである(当て投げと星星連続攻撃)。
リュウ・ケンの当て投げが返しづらいことがわかると、礼儀としてやってはいけないということになった。そこでダッシュの登場となり、当て投げに気を使われていたことがうかがわれた。投げ返しが少しやりやすくなり、ガードが解けた瞬間の必殺技(今でいうリバーサル)が出やすくなり、ザンギのスクリューも弾んで離れるようになった。星星にもなりにくいような配慮がされた。
ダッシュ以降は対戦がだんだん高度化し、返し技がたくさん開発された影響もあって、相手に攻撃させてそれに対する返し技で戦う、という戦法もとられるようになった。これがガイルの中足払い連打のように単純化すると、「はまっている」ということになる(これが「待ち」)。
高度化の影響は他にもあり、これ以上きわまりないところまで進化すると対戦に限界が見えてくる。そうなると、あるキャラを限界まで使いこなしても、どうしようもないキャラも出てくる。弱いキャラを苦労して使っても、強すぎるキャラで簡単に勝てるようになると、これも「はまり」である(有利キャラの問題)。
また、キャンセルなどが流行した影響もあり、突進系の必殺技で星星の連続攻撃がまだあることが発見された。しかし、スト2のように簡単なものではなく、かなりな練習が必要なものであるため、食らっても感動するようなものまであった。
現在、自分の定義において「はまり」状態にあるものはこのくらいであろう。一般には「はめ」イコール「当て投げ」、という理解のされかたが大半のようだが、これは誤った方向へ転換されているようにも感じる。その最たるものがスクリューはめである。ダッシュになってから、スクリューをかけても弾んで離れるようになったのだから、「はまっている」わけではないだろう。そうであるのに、スクリューはめを云々するのはおかしいと思う。あれは「はめ」には該当しない。スクリューはめをどうこう言うのは、ただ単に甘えているだけである。本田の画面端スクリューは確かにはまっているが、本田ならそんなとこでスクリューくらったら死んどけ。
「はめ」の中で一番問題となっているのが、「待ち」である。これは、やっているほうはそうは思っていない場合が多く、場合によってはお互いを「待ち」だと罵っているのも見かける。定義が当て投げほど明確でなく、自覚症状がないので、制限するとすれば厄介である。
これはゲーム自体の問題ではなく、プレイヤー同士の問題であるので、個人的に解決していくしかない。やっぱりノールールが分かりやすいんだけどなぁ。